健康診断に関する Q&A
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ピロリ菌検査を一度受けて陰性(―)なら、今後、検査を受けなくてもいいですか?
- ピロリ菌に一度もかかったことがない(未感染)の場合、胃がんのリスクは低いと考えられ、成人になってからの感染は、衛生環境の良い我が国では、非常に稀と考えられますので、今後もピロリ菌検査を受ける必要はありませんが、ピロリ菌検査で陰性でも注意が必要なケースがいくつかあります。過去に感染していたことがあるケース(除菌後、偶然の除菌や自然消滅)、実際に今もピロリ菌がいるのに、陰性と出るケース(偽陰性)です。過去に感染していたケースに関しては、除菌までの間に胃粘膜を荒らされた影響はその後も残ります。未感染の人と全く同じ状態ではありませんので、定期的な内視鏡検査を受けることが推奨されています。偽陰性は、抗生剤や強めの胃薬、ステロイド服用中の方、免疫力が低下している方など、一定の割合で起こりうることがあります。胃部X線検査、内視鏡検査を受け、実際に胃粘膜の状態を知ることが大切です。
- 胃カメラ検査は、鼻からと口からではどちらの方が楽ですか?
また、鼻と口で映りに差はあるのですか? - 口からのカメラは舌の上を通過する際に、反射が起きることで不快感や吐き気を感じやすいですが、鼻のカメラは舌の付け根を通らず、のどにも触れないので反射が起こりにくいことから、一般的には鼻からのカメラが楽だと言われています。
一方、鼻からのカメラは細いため、拡大観察など病変の細かい観察がしづらく、鼻腔の細さも個人差がありますので、鼻からカメラが入らなかったり、出血した場合は、口からに変更となる場合があります。一般的には検診などのスクリーニング検査では、経鼻内視鏡検診で、異常を指摘された二次検診では、経口内視鏡をお勧めしています。 -
高脂血症の薬は、血液をサラサラにする薬ですか?
- 胃カメラの際、細胞の一部を採取する組織検査(生検)を行うことにより、出血が止まらなくなる危険があるため、血液をサラサラにするお薬を内服しているかどうか、事前に把握しておく必要があります。高脂血症の薬は、止血を妨げるような作用はありません。ただし、イコサペント酸エチルという高脂血症の薬に関しては、血小板の働きを抑える作用がありますので、看護師にお知らせください。
- 検査を受ける前に、水分補給をしてもいいですか?
- 基本的に検査前は飲食禁止ですが、少量であれば水、お茶、スポーツ飲料などの、透き通った飲み物なら、検査の約1時間前まで可能です。それ以外の飲み物についてはお控えください。
- 特定保健指導って、具体的にどんなことをするの?
- 腹囲、血圧、血糖、脂質の結果から、メタボリックシンドロームに該当、または予備軍と判定された方に対し、保健師が生活習慣を改善するためのサポートをさせていただくものです。保健指導には2種類あり、「積極的支援」と「動機付支援」があります。「積極的支援」では、初回面接で生活習慣等を伺い、食事、運動、喫煙、飲酒に関する具体的な計画を立てます。その後、約6か月間かけて改善に取り組んでいただきますが、その間にも面談やお電話等で継続的に計画を実行できるよう支援をします。「動機付支援」は、積極的支援と同様に初回面接を行い、計画を立てることにより、生活習慣改善のきっかけとなるよう支援します。どちらの支援も、約6か月後に面談し、最終評価を行います。
今年度より、初回面談を健診日当日に行うことが可能になり、保健指導を受けやすくなりました。後日、ご都合の良い日に面談を行う事も可能です。
※この他に、何かご不明な点などございましたら、お気軽に係のものにお尋ねください。