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多可町を元気に

多可赤十字病院は昭和20年に柏原赤十字病院の分院として設立され、昭和23年中町赤十字病院として独立、 平成22年より多可赤十字病院と名称を変え現在に至っています。当院がある多可町は人口18,922人(2024年3月)、65才以上の高齢化率は40.8%(2024年2月)で、 全国平均の29.0%を大きく超える高齢化率で、まさに日本の将来の縮図と言える地域です。

厚労省による日本人の2020年の平均寿命は、男性81.64才、女性87.74才ですが、健康寿命(日常生活に制限のない期間)は、2016年の厚労省データでは、男性72.14才、女性74.79才であり、生活に支障がある期間が男女とも平均10年余りある計算になります。特に高齢化の進むこの地域で、住民の皆様にとって、その間を「いかに元気で快適に過ごしていただけるか」が今後の大きな課題になります。

国の政策で病院の役割分担、病院の再編が進んでおり、当院は、規模、マンパワーや設備の点から、高度急性期医療に対応することはむずかしく、一般急性期から回復期医療に努めることが役割となります。もし手術や集中治療が必要な場合は、近隣の高度急性期病院と連携して対応いたしますのでご安心ください。

当院は、一般診療はもちろん、人間ドックや検診等の予防医学にも力を入れ、病気にならないよう、万一病気になっても早期発見を行い、重症化しないようお手伝いをいたします。また、たとえ病気やけがをされても、医師・看護師・リハビリテーションスタッフなど多職種が力を合わせて、身体の機能をできるだけ回復し、社会復帰していただくお手伝いをさせていただきます。そして、自宅復帰が難しい場合や時間がかかる場合は、併設の介護老人保健施設や介護医療院とも連携し、リハビリテーションも行いつつ、より快適に日常を過ごしていただけるよう努めます。更に訪問診療、訪問看護、訪問リハビリテーションも活用し、在宅療養にも支援して参ります。

高齢化社会を避けることはできませんが、地域の皆様が、できるだけ病気にならず、元気に、健康で、日常生活を快適に過ごしていただけるよう、「多可町を元気に」を目指して当院職員一同努力いたします。ご理解ご協力をよろしくお願い申し上げます。

2024年4月1日 病院長 梶本和宏

多可赤十字病院